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FLYING

〈全日本・紀文豆乳飲料シリーズ「麦芽コーヒー」の500ミリリットルパックを扱う小売店が少ないことに遺憾の意を表明する会〉活動記録

マジカルミライ武道館〜里帰りしてみた感想〜

vocaloid

挨拶

だいたい初音ミクのことは知っている人が多いと思うんですが,初音ミクの「ライブ」があることはご存じですか?どういうものかというと,スクリーンに初音ミクやそのお友達の鏡音さんや巡音さんたちの映像を投影しながら,生バンドによりCGM*1文化の中で培われてきた楽曲の数々を演奏し,オタクはそのステージに対して熱狂する――という感じのものです。

わたしは最近でこそラブライブ!のハナシばかりしていますけれども,元々ボカロ曲をよく聞いていた時期がありました。今でこそ抵抗なくクラブ系のイベントにも行きますが,そういったイベントに参加するようになったキッカケもまたボカロでした。2009年のミクFES(ボカロPが新木場COASTでDJやライブをするというイベント)をニコ生で観覧したのが最初で,その年の年末に渋谷クワトロのクラブイベントに初めて客として参加して,それ以降「V_N」という比較的小規模なボカロPによるクラブイベントに通ったりとか,2011年のミクパに参加したりとかしていました。ボカロ関連のそこそこの規模のイベントだと,いちばん最後に参加したのは2013年にベルサール秋葉原で開催された「夏祭初音鑑」じゃないかと思います。それ以降どのあたりのジャンルに居たかはこの記事この記事を読んでいただくとして。

この記事では,ボカロ厨から声優オタクを経由した結果,改めてボカロのライブというものがどういう風に見えたのか?ということを先日のマジカルミライ公演に参加した経験を踏まえ書きたいと思います。

先入観

やっぱりボカロのライブってメインは映像として投影されたキャラクターだと思うんです。生バンドが居るっていうことは大事な要素ではあるけれども,バンドだけだったらそのバンドやシンガーがメインのカバーコンサートということになってしまいますから,ボカロのライブがボカロのライブであるために唯一必要な要素が,ど真ん中にあるあの透過スクリーンだと思うんですね。だから客は他の誰でもなく初音ミク鏡音リン・レン巡音ルカに向かってサイリウムを振るワケです。

そうした風景を俯瞰したときに,覚えてしまう違和感って誰でもゼロにはならないと思います。要はどれだけその空気に飲まれることができるか,自分を洗脳していけるか,ということが大事なのであって。特にわたしの場合,今いちばん追いかけているコンテンツでいったらラブライブ!やそのキャストさんということになりますから,「映像に向かってサイリウムを振ってもねー」みたいな先入観は正直に言うとありました。また,ボカロコンテンツを追いかけることをやめてからしばらく時間が経っていることもあり,たぶん知らない曲ばっかりなんだろうな,という気持ちもありました。

ライブ後の様子

これに関しては,ライブ当日のツイートを引用したほうが臨場感が伝わると思いますので,そのまま載せます。


だいたい自分と同じような境遇のYasuさんという方と一緒に参加したんですが,途中から感極まるポイントが完全に同じで,傍から見たらだいぶ気持ち悪かったと思います。

セトリに関してはこちらの記事を見て欲しいんですが*2,前半は知らない曲が多かったのでたぶん最近のDIVAとかの曲なんでしょう。問題は後半です。「エンヴィキャットウォーク」のあたりからもう刺さる曲しか無い。賑やかな曲ばかりかと思ったら「glow」とか入るしね,もう楽しいし感情を揺さぶられますよね。セトリの力で完全にマインドをコントロールされたオタクが最終的にどうなってしまったのか――それは上のツイートを読めば分かるとおりです。

今後どんな音楽を聞こうが,どんなライブに行こうが,わたしにとっておそらく変わらないであろうことがひとつあります。それは,18〜22歳くらいの時期に聞いたボカロ曲が完全にコンテキストとして自身の脳裏に刷り込まれているということで,そのあたりの曲を大音量で聞いたらどうやったって高まってしまうということです。日本武道館という場所で,「ODDS&ENDS」や「ハジメテノオト」を聞いたらこみ上げてしまうものがどうしようもなくある。

ボカロが歌うことの意味

これは先ほど紹介したYasuさんの受け売りなんですが,「Hand in Hand」という曲を初音ミクが歌うことに意味があるのだと。


誰かと誰かが手を繋ぐことの意味を,人類ではなくVOCALOIDが歌うからこそ,変に説教くさくならないまま説得力を宿らせることができる。それってなんだかSFですよね。

「ハジメテノオト」にせよ「ODDS&ENDS」にせよ「Innocence」にせよ,それまでボカロが歌うテーマソングはどうしても自己言及的なものにならざるを得ませんでした。ボカロという存在が単に目新しかったから,という部分もありますし,ボカロを取り囲むファン層やアンチ層の意見がそういった曲を生み出した,という部分もありました。だからこそ,人間と同じように単に女の子の心情を歌わせてもいいんだ,という今となっては当たり前の気付きを与えた「メルト」は衝撃的でした。

「Hand in Hand」は,そんなボカロが人類とは別の立場から人と人の関係について言及する曲だと思います。そして他でもない「Hand in Hand」が今回のマジカルミライのテーマソングであることに,何かしらのメッセージ性を感じずにはいられませんでした。

広がる世界

一方で,わたしみたいな人間が「ライブが楽しかった」という感想を述べたとして,それだけでいいのか?という疑問もあります。最近の曲を知らない人間が楽しめたということは,それだけ古い曲が多かったということでもありますし,古い曲がライブの後半に集中しているのは,コンテンツの 新陳代謝という観点から言うと不健全なようにも思われます。ライブ前に今回のマジカルミライのコンピレーション盤を見たときにまず感じたのも,「知っているPの曲が多すぎる」ということでした。

果たして最近のボカロファンの方々はあのセトリに満足できたのでしょうか?ボカロが歌うヒット曲は今も次々生まれてきているのでしょうか?コンテンツが継続していくためには,ある意味では古参を切り捨てるようなアップデートをすることも大事なんじゃないか,と思ったりもします。

視点を変えると,以前ボカロPとして楽曲を制作していた方が,アニソン業界その他で活躍されている状況があります。「メルト」のryo氏はアニソンアーティストへの楽曲提供をしていたり,生身のボーカリストと共にユニットとして活動していたりします。「Packaged」のkz(livetune)氏も同様に,ClariS他への楽曲提供をしていたり,海外のEDMアーティストのZeddとコラボしていたりします。他にもゆうゆさんによる「花雪」,Junkyさんによる「とまどい→レシピ」,ふわりPによる「せーのっ」,Honeyworksさんによる「世界は恋に落ちている」など。楽曲提供としてボカロPが数多く参加する「Tokyo 7th シスターズ」「ひなビタ」などのプロジェクトも増えてきました。

この視点においては,ボカロから始まった世界は確実に広がっている,という言い方も出来なくはないでしょう。

また,わたしが改めてマジカルミライの武道館公演に参加して感じたのは,ライブ慣れしていないお客さんが多いということでした。ライブ慣れしている人間にとってはむず痒い空気かもしれませんが,これはスゴイことでもあります。マジカルミライというイベントが,もともとライブに行かなかった層の人間を武道館規模で集めているということですから。

それだけ人を集めることの出来るコンテンツがオワコン」ということは少なくとも無いんじゃないかと思っています。わたしからは以上です。

*1:Consumer Generated Media。消費者が内容を生成していくメディアのこと

*2:セトリは全公演同じでした。まあ映像や音楽の準備があるから仕組み上しかたがないよね

なぜ「ラブライブ!」なのか?〜あるいは劇場版・ファンミ・舞台挨拶を踏まえての感想

anime lovelive

(注:若干の劇場版ネタバレを核心に触れない程度に含みます。)

挨拶

「μ's Fan Meeting Tour 2015 〜あなたの街でラブライブ!〜」(略してファンミ)全10会場25公演が終了しました。公演はいずれもトークパートとライブパートから構成され,トークパートではこれまでのライブでは深く聞くことが出来なかったキャスト陣の素に近いトークを生で聞くことが出来,またライブパートでは,過去のライブでしか披露されていなかった“レア”な曲の再演*1があったりと,まさにラブライブ!ファンにとっては掛け替えのない公演の数々でした。ファンミ期間中に劇場版の公開があったこともあり,ファンミの前後には全国各地で舞台挨拶も行われました。

わたしは地方を含めその内いくつかの公演・舞台挨拶*2に参加させていただきましたが,その詳細を書き始めるとこの記事の主題とは外れてしまうのでまた別の機会に……。

この記事の趣旨

なぜ『ラブライブ!』なのか?」と題しましたが,この疑問はわたしがここしばらく抱いていたわだかまりの核心にあるものでした。もともと家から出るのも億劫だったわたしが,アニメも最初の3エピソードくらいで投げ出してしまうことが多かったわたしが,ラブライブ!に限りここまでハマってしまった理由はなんなのか。新幹線や飛行機に乗ってまでμ's演じるキャストの皆さんのイベントに行きたいと思うそのキッカケはどこにあったのか。

ロゴだけで言ったら「アイドルマスター」や「ナナシス」の方がカッコイイじゃないか,と思うことがあります。絵柄だけで言ったら「デレマス」の方がよっぽどイマドキの売れ線じゃないか,と思うことがあります。楽曲だけで言えば「アイカツ!」の方が好きなんじゃないか?と思っちゃうこともあります。

いや,ディスりたいわけじゃないです。事実ラブライブ!は好きです。

しかし,実際ラブライブ!をそこまで知らない人に「なんで好きなの?」と聞かれたときに,ラブライブ!で無ければならない理由を客観的に説明するだけの結論が,自身の中で見つけられていないことに気づいてしまったのです。

個々の要素で言えば,2次元アイドルモノに限ったとしても,優れた作品がいっぱいあります。その中でわたしが楽しさを見出した作品がなぜラブライブ!だったのか?その原因をタイミングや偶然に求めることは簡単です。事実,わたしが初めて本格的に触れた2次元アイドルモノの作品はラブライブ!でしたし,そもそものキッカケはアニクラ*3で曲(僕らは今の中で)を聞いたから――程度のことでしたし,それを偶然と言ってしまえばそうなのだろうと思います。

でも,わたしは,そこに何らかの偶然以外の理由を見出したい。あわよくば,世間一般にありがちな「スクールアイドルモノ」「女の子が歌って踊る」「声優がPVと同じダンスをライブで披露する」以上の説明を提供できたらいい。そんな自己満足的な気持ちでこの記事を書き出しています。

ラブライブ!が持つ特殊性

以前ラブライブ!が他のアイドルモノと比べてどう違うのか?を説明するために,アイドルモノに共通するいくつかの性質を並べ,その差異によりラブライブ!の特殊性を明らかにしようという試みをしました。


その一例を並べると次のようになります。

  • ユニット人数 - 9人
  • 曲数 - 約100曲
  • 男キャラの有無 - ほぼ無し
  • 主な舞台 - 女子校(アイドルモノ×学園モノ
  • 曲ジャンル - 様々な年代のJ-POPの要素

特に際立っているのは,学園モノであることと,作品中から念入りに男性の存在を消し去っていることでしょう。特に後者はある意味病的とも言える徹底ぶりで,アニメ内には男オタクという存在は登場しませんし,矢澤にこの兄弟を除き,台詞のある男キャラも存在しません。主人公である高坂穂乃果の父でさえ,顔が画面内に映ることは絶対にありません。

この点に関しては,他のアイドルモノにはないラブライブ!唯一の特徴であると言えるでしょう。アイドルマスターには男オタクもプロデューサーも登場しますし,同じ学園モノの要素を持っているアイカツ!に関しても,男キャラクターは普通に登場します。

しかしながら,それだけでラブライブ!の人気の理由を説明できるかと言えば,答えはNOだと思います。何故か?男が出ないアニメを見たいなら「ゆるゆり」なり「ごちうさ」なり「のんのんびより」なりを見ればいいからです。最近は萌え系アニメもガンガンキャラソンを出しますしライブイベントもやりますからね。

ライブイベントに関して言うと,ラブライブ!だとPVと全く同じダンスステージを声優が演る,という点がよくフィーチャーされます。事実,キャストさんが長い時間を掛けて体力を消耗しながら準備されていることもあり,ライブステージには一言では言い表せない魅力があると思います。ライブステージの背後に(PVのある曲であれば)必ずPVが写されるのも珍しいポイントですね。しかし,それに近い演出がアイドルマスターでもなされていることを考えると,ラブライブ!唯一の特徴であるとは言い切れないところもあるかと思います。

体育会系と全体主義

ラブライブ!は基本的に体育会系コンテンツです。アイカツ!みたいにアイドルが崖のぼりをやらかすことこそありませんが,毎日集合してダンスレッスンをする様子は体育会系の部活そのものですし,全国大会を目指して合宿したり,ときに体を壊したり,メンバーが脱退しかけたり――というのは,スポーツをテーマにした作品の王道展開そのものですよね。

成長があり,挫折があり,挫折からの復活があり,悲願の全国大会での優勝があり,そして世代交代へ――という流れは,野球漫画やサッカー漫画で描写される体育会系の部活以外の何物でもありません。

そしてもうひとつ,ラブライブ!が体育会系であることの証左として現れるのが,物語の節々に現れる「全体主義」的な要素です。アニメ2期の中で「もう全部伝わってる。もう気持ちはひとつだよ」という台詞がありますが,こういった発言も,少し意地悪な言い方をすれば,全体主義的な要素をはらんでいると思います。

アニメ1期や2期の中では「全体」が9人のユニットだったため,そこまで癖のある演出には思われませんでしたが,劇場版で何百人もいるキャラクターたちが同じ台詞を異口同音に叫ぶシーンに,ほんの少し違和感を覚えた人はそこそこ居るんじゃないでしょうか?

わたしは以前こんなツイートをしました。


実際意味がわからないと思うんです。

オタクになるような人って昔ながらの固定概念で言えば,友達が少ない・薄暗い青春を送ってきた人だと思いますし,そういう人って体育会系とか全体主義とか嫌いな人が多いと思うんです。最近の武装されるラブライバーの方を見ているとそうでもないのかな?と思うときもありますが,少なくともわたしはそうです。

なのに,ラブライブ!が好きっていうのは自己矛盾していませんか?

一方で,新田恵海さんが舞台挨拶でこんな発言をされていました(メモなしで記憶で書いているため,だいぶ意訳が含まれている点にご留意ください)。

わたしは、劇中の彼女たちを見ながら、自分が青春時代に夢を追い掛けていたこととかを思い出します

久保ユリカさんは次のように発言されていました(同じく意訳を含みます)。

わたしには青春時代なんて言えるものはなかったし、(略)でも、ラブライブっていう作品は、そんなわたしでもまるで青春を体験したような気持ちにさせてくれる

これはわたしの勝手な解釈ですが,キラキラした青春を送ってきた人にとっては,ラブライブ!青春追体験装置として機能している一方で,いわゆる青春っぽい日々を送ることが出来なかった人にとっては,ラブライブ!青春仮想体験装置として機能しているのではないでしょうか。

そしてその根底にあるのは,「利害関係を越えた仲間と一緒に,ひとつの目標に向かって努力する学生時代」という,フィクションにおいてはありがちな,しかし現実においては早々存在し得ないステロタイプな“青春”への憧れだと思うのです。

意識的か無意識的かに関わらず,ラブライブ!は見る者が潜在的に持っているキラキラした学生時代への憧れを励起しているようにわたしには思われてなりません。更に,学園モノという舞台装置や丁寧な心理描写,そして何よりもライブシーンとして描かれる挿入歌の数々が,物語をより魅力的に見せ,視聴者が作品世界に没入するハードルを下げているのです。

野暮ったさがもたらすモノ

アイドルマスター」や「ナナシス」のロゴワークがとても洗練されている一方で,主観的ながら「ラブライブ!」のロゴには若干の野暮ったさ(ダサさと言い換えてもいい)を感じてしまいます(下図)。

http://www.lovelive-anime.jp/img/lovelive.png

野暮ったさは,曲の歌詞などにもよく表れています。たとえば,ナンバリングシングル6枚目の「Music S.T.A.R.T!!」には次のような歌詞(というかコールの類)があります。

La la la LoveLive!

もしかしなくてもめっちゃダサくないですか!!もうひとつ,2期オープニング曲の「それは僕たちの奇跡」の間奏部分に入る歌詞も挙げてみます。

Hi! Hi! 最後まで駆け抜けるよ

同様の合いの手が挿入歌の「Ki-Ra Ki-Ra Sensation!」にもあります。

Hi! Hi! 夢は夢は終わらない

ララララブライブ!ほどではないものの,やっぱりストレートすぎてダサい気がします。曲調的な面で言えば,作品内ユニットである「lily white」の曲とかはイントロの時点で笑ってしまうようなコテコテの昭和テイストの曲ばかりで,やっぱり「お洒落」「クール」などの形容詞からはほど遠い印象があります。

誤解が無いように書いておくと,別にラブライブ!にもお洒落系の曲はあります。個人的にダントツなのは「冬がくれた予感」で,これはもう「矢澤にこのラップパートがなければ単なるJ-POPじゃない?」と言いたくなるくらいのクール曲です。


ともかくここで言いたいのは,ロゴにせよ曲調にせよストーリーの展開にせよ,どこか垢抜けていない,競合作品と比べても野暮ったく感じてしまうようなポイントがラブライブ!には数多くあるということです。台詞の語尾に「ニャ」が付いたり「ニコ」が付いたりするのも00年代かよ!と突っ込みたくなるような時代錯誤っぷりです。

しかし裏を返せば,これは武器でもあります。ロゴイメージの一貫性。王道のストーリー。これ以上無く分かりやすい歌詞。コールしたときの盛り上がり。キャラクターの印象の強さ。どの要素をとってみても,パッと見で洗練されていない代わりに,記憶に残る力強さがあるとは思いませんか?

「Music S.T.A.R.T!!」に関しては特に分かりやすいのですが,これはライブでコールする楽しさを最大化するためのギミックだと言えるでしょう。楽しくコールさせられるなら歌詞がどんなにダサくなっても構わないという割り切りなわけですね。

アニメ2期の挿入歌に関しては,「Music S.T.A.R.T!!」とは若干異なる目的があるように思います。これらはおそらく,「スクールアイドルとしてのμ'sの終焉」というテーマを歌詞の中で強く印象付け,アニメ本編と曲をリンクさせることを目的としているのでしょう。先ほど例に挙げた「それは僕たちの奇跡」「Ki-Ra Ki-Ra Sensation!」の歌詞は特に強烈で,個人差はあるにせよ,たとえば5thライブのような大きなイベントで生で聞いたならば思わず涙ぐんでしまうような剥き出しのメッセージ性を放っています。

ラブライブ!とは分かりやすさと高まり,メッセージ性などを重視した結果,めちゃくちゃダサくなってしまったコンテンツ――という言い方もできるかもしれません。また,劇中の彼女たちがあくまでも高校生で,アマチュアのアイドルであるからこそ,ある種の野暮ったさ――手作り感と言い換えてもいい――が作品の端々から感じられる必要があるのだと理解することもできるでしょう。

コンテキスト厨

舞台挨拶でキャストさんが何回か,「劇場版におけるμ'sの人気が急激に上昇していく様子が,現実のラブライブ!人気の上昇具合と重なるようだ」という趣旨のことをおっしゃっています。アニメ中のμ'sは,元々ファンがひとりも居なかったところからスタートし,2期の後半では全国大会であるラブライブで優勝するまでになります。そのストーリーは,現実でμ'sのキャスト9人に起こったことをほぼそのままアニメ化したものであるとも言えるわけです。

現実のμ'sに起こったことがフィクションの中のμ'sに起こり,逆にフィクションの中のμ'sに起こったことが現実のμ'sにも起こるという相互作用がそこにはあります。

思えば,アニメ1期で1stシングル「僕らのLIVE 君とのLIFE」のPVがリメイクされたり,またアニメ2期で2ndシングル「Snow halation」のPVが同様にリメイクされ物語の中に組み込まれていったことは,アニメ化前の当時にシングルを購入し,長く応援し続けてきたファンへのご褒美のようでもありました。

アニメ2期,そして劇場版へ――という流れの中で,フィクションと現実のリンク度合いは更に増してきており,いよいよアニメ抜きで語ることも,現実のイベント抜きで語ることも出来ないような,そういうコンテンツへとラブライブ!は向かってきているように思われます。

これは完全にネタバレになってしまうため具体的には書けませんが,劇場版の中でμ'sに投げかけられた疑問が,現実のラブライブ!プロジェクトやキャスト9人に対して投げかけられている疑問と全く同じであることからも,ある意味アニメスタッフは確信犯(誤用)的にアニメのストーリーを現実に寄せてきていることが分かります。

劇場版を踏まえ,果たして現実のμ'sがどのような回答を導き出すのか。ファンミーティングツアーでそれに対する回答はありませんでしたが,おそらくはそう遠くない頃に明らかになるでしょう。

おわりに

「なぜラブライブ!なのか?」という疑問に答えるには,単に他作品と比較するだけでは物足りない,という考察を踏まえ,「青春仮想体験装置としてのラブライブ!」「洗練よりも高まり重視のコンテンツ」「現実とフィクションのリンク」という3つの視点からその魅力を言語化しようとしました。今回言及した3つの特徴が必ずしもラブライブ!だけに当てはまるとは思いませんが,これまで脳内でモヤモヤしていたラブライブ!ラブライブ!たる所以の一端を言語化することには成功したように思います。

結局のところ,ラブライブ!がこれだけの人気を得た理由は一言では書き表すことができないのだろうと思います。ストーリーが人々の青春への羨望を思い出させるから。女の子がカワイイから。洗練よりも高まりに振り切っているから。5年間のコンテキストがあるから。曲のクオリティが高いから。ライブをやってくれるから。その内いくつかは意識的に特徴づけられた要素なのだろうと思いますし,その内いくつかはまったくの偶然で成り立ったものなのでしょう。でも,そのすべての要素があったからこそ,この現状があるのだと思うのです。

6thライブの開催時期や場所もまだ明らかになっていない現状ではありますが,とりあえずはアニサマにおけるμ'sの出演を心待ちにしつつ,各キャストのソロ活動を出来る範囲で応援していけたら,と思う今日このごろです。なお,ラブライブ!東條希を演じる楠田亜衣奈さんのファーストソロミニアルバム「First Sweet Wave」はVAPさんより10月7日水曜日の発売となっております。よろしくお願いいたします。

*1:「愛は太陽じゃない?」「純愛レンズ」「ありふれた悲しみの果て」「硝子の花園」「Someday of my life」「私たちは未来の花」「ぶる〜べりぃとれいん」「after school NAVIGATORS」「Listen to my heart」「もうひとりじゃないよ」「くるりんミラクル」「にこぷり♡女子道」「なわとび」「Mermaid festa vol.2 〜Passionate」など

*2:結局全10会場中9会場には行きました

*3:アニソンオンリークラブイベント。特にライブはなく,DJがアニソンを多めに掛けるオルスタのイベント

Docker入門した顛末を共有しました

unix docker

id:amutake を中心に専攻の同期メンバーや他東工大の人々と開催している #w8lt というLT会があります。だいたい毎月末水曜に行われる,なるべく敷居を低くしつつそれぞれ好きなテーマでトークしましょう,という感じのユルい催しです。

わたしはこれまでの開催時にはだいたいラブライブ!のハナシや声優さんのハナシをしていたのですが,ふと自分が計算工学専攻所属であることを思い出したため今回はDocker入門したときの体験談をプレゼンしました。

資料はこちら。

このエントリでは,スライド中では伝わりづらかったり,書ききれなかったことなどを少し補足しようと思います。

Docker運用化の費用対効果

スライド中にもある通り,VPSの移行をする過程で「どうせなら管理しやすい形にしよう」というモチベーションからDocker運用への切り替え作業を行いました。元々 tondol.com ではいくつかのサブドメインを使い,複数のウェブアプリやTwitter BOTなどを運用していましたが,それらをサブドメイン単位でコンテナ化することにしました。

実際には,各アプリのコンテナだけでなく,MySQLを単独のコンテナに分離してみたり,httpリクエストを各アプリのコンテナにproxyするためのnginx単独のコンテナを作ったりしました。また,各アプリのデータを保存するためのデータボリュームコンテナも作成しました。

各コンテナのDockerfileを書く作業はなかなかに大変でした。アプリの改修が必要になったり,依存しているライブラリやコマンドを洗い出す作業が発生したりしたため,結果少なくない時間をDockerfileの作成に費しました。余暇の時間を使い,執念深く1日1コンテナずつくらいのノリでやっていきました。

そうして得られたメリットは,今のところ「環境がコード化されている安心感」「移行が簡単になった」「結果的にアプリの構成が整理された」くらいのものでしょう。各アプリの負荷も僅かなものですから,今後サーバー台数をスケールさせる予定もありません。実用的な面で考えるならば,趣味で運用しているような小規模なサーバーの運用をDocker化する意味はそれほど無いかもしれません。

しかしながら,Dockerが要求するイミュータブル性は,結果的にアプリケーションの構成を綺麗に矯正してくれますし,今回の作業を通じてInfrastructure as Codeという概念への理解を深めることができたのは悪くない成果であると感じました。

複数のプロセスをコンテナ内で起動する

DockerコンテナでCMDやENTRYPOINTは1つのコマンドを実行するだけの機能しか持ちません。どうやら思想的に,1コンテナ1プロセスであるべきだ,というポリシーがあるようです。しかしながら,1つのアプリを動かすにもnginxとphp-fpmとcrondくらいは必要だったりするので,今回はそこにはこだわらずアプリ単位で必要になるプロセス(デーモン)を1コンテナ内に詰め込みました(MySQLやデータボリュームのみ外出しする)。

Dockerコンテナ内で複数のデーモンを動かすにはなんらかの工夫が必要ですが,今回はSupervisorというプロセス管理のためのツールを利用しました。コンテナにSupervisorをインストールし,次のような設定ファイルを作ります。

[supervisord]
nodaemon=true

[program:sshd]
command=/usr/sbin/sshd -D
autostart=true
autorestart=true

[program:nginx]
command=/usr/sbin/nginx -c /etc/nginx/nginx.conf -g "daemon off;"
autostart=true

[program:php-fpm]
# 設定ファイルを書き換えた後にphp-fpmを起動するスクリプト
command=/home/foo/php-fpm.sh
autostart=true

[program:crond]
command=/usr/sbin/crond -n
autostart=true

上記の設定ファイルをADDでコンテナにコピーし,CMD/ENTRYPOINTからSupervisorを実行するようにします。各プロセスはデーモンではなくフォアグラウンドで実行する必要がある点に注意しましょう。詳しくは公式のドキュメント「Using Supervisor with Docker」をご覧ください。

コンテナ間のリンクを設定ファイルに反映する

Dockerにはコンテナの実行時にリンクするコンテナを指定する機能があります。このリンクはコンテナの実行時に行われるため,たとえばnginxの設定ファイルに予め参照先のホスト名・ポートを書き込んでおくことはできません。これを解決するには,設定ファイル内にたとえば「FOO_HOST:FOO_PORT」のような文字列を埋め込んでおき,コンテナの実行後にシェルスクリプト等で文字列を実際のホスト名・ポートで置き換えてやるしかありません。

……と思っていたんですが,よく考えると /etc/hosts にもリンク先のホスト名・ポート情報が書き込まれるんだからそれを使うだけでいいっぽいですね。よく出来ていますね。それに気づかないまま下記のようなシェルスクリプトを用意していました。

#!/bin/sh

MYSQL_HOST=$MYSQL_PORT_3306_TCP_ADDR
MYSQL_PORT=$MYSQL_PORT_3306_TCP_PORT

sed -i -e"s/__HOST__/$MYSQL_HOST/" /home/foo/www/config.yml
sed -i -e"s/__PORT__/$MYSQL_PORT/" /home/foo/www/config.yml
sed -i -e"s/__USER__/$MYSQL_USER/" /home/foo/www/config.yml
sed -i -e"s/__PASSWORD__/$MYSQL_PASSWORD/" /home/foo/www/config.yml

...

/usr/sbin/php-fpm --nodaemonize

まあこれでも動かないことはありません。ソイヤ。

docker-compose

docker公式が出しているcomposeというツールがあります(昔はサードパーティー製だったらしい)。これを使うと「データコンテナをボリュームを指定しつつ起動して,DBコンテナを起動して,アプリコンテナにデータコンテナとDBコンテナをリンクしつつ起動して,あ,あと環境変数もオプションで与えなきゃ……」みたいな複数のコンテナが絡み合うコンテナの起動を自動化することが出来ます。

インストールは公式が提供するバイナリ(pythonスクリプトをバイナリ化しているらしい)を適当なディレクトリに置くだけ。起動するコンテナに与えるオプション等は単純なYAMLファイルで記述します。便利。使いましょう。

質疑応答のメモ

わたし「ログの扱いがよくわからん」
id:dtan4「とりあえず標準出力に吐くようにしたらdocker logで見れるやん。logspoutっつーコンテナを使うと便利やん?」
わたし「ヒョエー」
わたし「死活管理どうやるの」
id:dtan4「datadogっつーのを使うといいやん?」
わたし「アッアッ(ありがとう)」

積年の疑問が3分で氷解していくあたり,D端子さんは強いと思いました。LTしてよかったと思いました。

想定問答

  • Q: どうしてdocker execを使わないの?
  • A: あとから存在を知りました……なるほど便利そう。
  • Q: DockerHubは使わないの?
  • A: 今回は特に必要性を感じなかったため使っていません。 ここが便利だよ!というのがあれば教えていただけたら感謝します。

終わりに

習うより慣れろ is 大事。

どうでもいいんですが,ConoHa運営から毎日くらいの頻度で障害メールが来るため不安があります。今週末のμ's Fan Meeting Tour 2015 長野公演を大変楽しみにしています。

その他リンク

ラスト2個の記事は,スライド中の図を書くにあたり参考にしました。お世話になりました。

μ's Go→Go! LoveLive! 2015 〜Dream Sensation!〜

anime lovelive

はじめに

オタクというのは基本的に地上から地下へと潜っていく生き物だと思う。わたしが去年の2月に初めて4thライブに参加し,5月に徳島へ行き,気づけばイベンターと化した……というストーリーについてはAdvent Calendar参加記事で述べたとおりだけれど,その過程でも興味の対象はだんだんμ's全体から声優個人へと移っていくなど,より競争率の少ない市場へと主戦場を移していく傾向にあった。わたしが去年,様々なイベントに一緒に行った友達は,いつのまにやらディアステに出入りするようになり,Luce Twinkle Winkなどの地下現場へと徐々にその戦場を移しつつあった。ラブライブ!というコンテンツはまさに“大きくなりすぎた True emotion”で,我々が何万人ものジャラジャララブライバーとイベントチケットを奪い合う構図は長くは続かなかった。

そう,長くは続かなかった。そう思われた。5thライブ当日を迎えるまでは。

5thライブがどういうものだったか,端的に述べるならば,それは光だった。SSAという地上も地上の,これ以上ないであろう晴れ舞台から,アキバ☆ソフマップのイベントスペースや,TwinBoxや,渋谷マルイ屋上の仮設ステージにまで届こうとする極めて強い光だ。それは,少なくとも地下へと他界しつつあった1人のオタク(注:前述のディアステオタクを指している)を地上に引き戻した。光も,夢もたぶんそこにあった。

わたしはライブ当日まで,自身がいまラブライブ!というコンテンツにどれほどの愛着を持っているのか,やや不安に思っていた。5thライブのチケットを入手するために奔走したのは去年の夏頃のハナシであるし,当時の熱量からすると,現在残っている気持ちは,SSA現地でライブに参加するという機会の貴重さには見合わないのではないか,とさえ思われた。

結論から言えば,それは杞憂にすぎなかった。5thライブは,それまでラブライブ!に対して投下した感情の量が大きければ大きいほど,それが何倍にもなって返ってくるイベントだった。終演後,わたしは自身がこんなにもこのコンテンツを好きだったのか,ということにとても驚いたし,そうやって好きでいられることが,キャストとほんの少しでもこの気持ちを共有できることが純粋に嬉しかった。

コンテンツにはコンテキストがある。ラブライブ!なら,2010年の「僕らのLIVE 君とのLIFE」発売からの約5年間のコンテキストが存在する。わたしがそのコンテキストに参加するようになったのは2013年夏頃からのことにすぎないから,キャストやスタッフがこれまで経験してきた苦しみや嬉しさのほとんどをわたしは知らない。しかしながら,その過程にあった苦しみの数々を想像することはできる。だから,あのライブを経験してまず申し上げたいことは“感謝”だった。5年間のコンテキストがあるということ,いまのこの舞台があるということ,そこにいま自分が参加できるということ,そしてこれからも続いていくということ。

セットリスト抜粋

少しだけ,個別のセットリストのハナシをする。

夏色えがおで1,2,Jump!

ひとつのライブでスノハレと夏色が聞けるのって最高。大サビに入るまでの間奏部分がとにかく最高。

ユメノトビラ

アニメで見たときは「何この衣装……A-RISEの方が勝つやん……」と思ったんだけど,PVを見ると不思議とめっちゃいいし,3次元化されてなおさらよかった。

Shangri-La Shower

倉内達矢さん!スクパラは不遇だったけど主題歌はCWも含めて最高。UOは倉内さんに捧げると決めていたし実際にそうなった。「You wanna stooooory!!」のあたりとか好き。大サビのブレイクも。

Dancing stars on me!

今回のライブのMost Valuable衣装はこれ。くっすんとそらまるの衣装が最高。サビで(゚Д゚ノノ"パパン!!するためにキンブレを放り投げる曲。

COLORFUL VOICE

カラーチェンジが難しかった。

小夜啼鳥恋詩

今回のライブのMost Valuable演出はこれ。

Trouble Busters

『「Ah〜〜!We are Busters!!」とかもう厄介コールだよね』という知り合いのひとことが忘れられない。楽しい。

ずるいよMagnetic today

にこまき。ズルい。

くるりんMIRACLE

「もう一度くるくるりん!」の後に\りっぴー!/とコールを入れてみたら案外楽しかった。

もしもからきっと

SSAのステージでくっすんがバレリーナ風にくるくると踊る姿に持って行かれた。プレシャス。

好きですが好きですか?

脳が溶けた。

そして最後のページには

コンテキストとBメロが畳み掛けてくる。

Wonderful Rush!

サビで振りコピするの楽しかった。ナンバリングシングルでいちばん好きな曲。

No brand girls

曲紹介のMCで4拍キックが入ってきてから曲が始まるまでの高まりが好き。

KiRa-KiRa Sensation!

5thライブのために書かれたとしか思えない曲。もう高まるというか,溢れる。みんなで叶える物語。

僕らは今のなかで

あの衣装がラブライブ!の中でもいちばん好きということもあり,2日目のアンコール演出でぶるぶる震えた。今回のライブで最も2次元と3次元の統合を感じた瞬間。

SENTIMENTAL StepS

もう何も語れない。

Happy Maker!

SENTIMENTAL StepSから救ってくれた曲。2日目はじょるくすがあのポーズをしていたらしいし,BDで必ずチェックしたい。

Dreamin’ Go! Go!!

「ライブテーマ曲は歌われない」という固定概念を打ち破り不真面目な予習不足マンを殺した曲。畳み掛けるサビが好き。エンパレが聞けるのはいつ頃になるの……?

おわりに

1年間色々なイベントに行き知り合いが増えたこともあり,イベント後の打ち上げではくっすん推しとお祝いしたりケーキを食べたりすることができ,大変よかった。他のオタクの感想を聞くと「えっ何それ見てないし」と言いたくなるようなライブ中のキャストのハナシがどんどん出てくるのでやはりBDは9枚組で出す必要があるのではないだろうか。

去年のみもりんライブツアーのときなどは,もうこれ以上のイベントには出会えないんじゃないか?と思わされるほどの充実感があったのだけど,幸いそれは杞憂だったようで,5thライブ打ち上げからの帰り道もずっと気持ちがフワフワしたままだったのを覚えている。

またこんな気持ちにさせてくれるイベントと出会えますように。わたしからは以上です。

ラブライブ! Advent Calendar 2014 4日め

event lovelive

長いから3行で要約:
ラブライブ! Advent Calendar 4日めです。
そらまるに手を振られた結果声優イベントによく行くようになりました。
イベント楽しいです。5th楽しみです。

はじめに

ラブライブ! Advent Calendar 2014 4日めです。3日めは@_odoriさんでした。ぐぐぐっとハードルを上げられてしまったので,華麗にくぐっていきたいと思います。どのイラストも素晴らしかったので悩みましたが,推しの海未ちゃんを壁紙にしました。

さて,Advent Calendar,勢いで登録したのはいいものの何を書こうか,ということで悩みました。アニメの感想でも,楽曲についてでも,矢澤のエモさについてでも1記事くらいならでっち上げられる気がするのですが,今日はラブライブ!の中の人(のイベント)のハナシを書きます。もしくは,ラブライブ!というコンテンツに出会ったことにより,わたしの生活がどのように変わったのか。自分語りを多分に含む予定ですので,適宜読み飛ばしていただければと思います。

そもそものはじまり

わたしはラブライブ!に関してはだいぶ新参の方に入ると思います。最初に興味を持ったのは,去年の6月頃,mograという秋葉原のDJバーで「僕らは今のなかで」を聞いたときで,そのときは単純に「いい曲だな」と感じました。それからスクフェスを始めたり,アニメの1st Seasonを一晩でまとめて視聴したりしたのですが,特に急激にハマるということもなくフツウに消化しました。少なくともそのときは。状況が変わるのは4thライブの直前になってからです。

ENDLESS PARADE(2/9)

今年の2月8日,4thライブの1日め,わたしは雪が降りしきる中,研究室で卒業論文を書いていました。卒論の提出が月曜に控えていることもあり,4thライブについては不参加のつもりでおりました。しかし,何らかの直感が働いたのか,あるいはスピリチュアルなお導きがあったのか,やっぱり行きたい!行かなかったら絶対後悔する!という確信に至り,なんとかライブに参加するべく手段を探しました。偶然にもある方から2日めのチケットを譲っていただけることになり,結果,4thライブの2日めに参加できることになったのです。

およそ初めて参加した大規模なライブでしたが,始まる前に感じていた予習不足や慣れないイベントへの不安は1曲めのMusic S.T.A.R.T!!を聞いた瞬間に何処かへ吹っ飛んでしまいました。ライブの最中は,まさにENDLESS PARADEという表題のとおりの遊園地のような時間で,ライブの終わり際に,帰りたくないと,もっとこの場で揺れていたいと素直に感じたわたしが居ました。それまでは,ラブライブ!にハマっているつもりはなかったのに。中の人にも特に興味はなかったのに。4thライブからおよそ8ヶ月,パーティーは終わることなく,ミュージックは絶えることなく,おそらく今も鳴り続けているような気がします。

徳島旅行(5/3-4)

4月の終わりに友人から徳島に行かないかというハナシを持ちかけられました。凛ちゃんの中の人ことりっぴーが現地の小規模なクラブイベントにゲスト出演するというのです。最初こそ「(゚Д゚)ハァ?」と思いましたが,何の因果か往復航空券を予約し,GWに徳島に旅行する日程が決まりました。この選択がその後の生活をガラリと変えてしまうキッカケになるということも知らずに……。

5月3日の朝,元々の予定にはなかったものの,にこの中の人ことそらまるが徳島駅で一日駅長としてイベントに出るということを知り,徳島駅に向かいました。イベント会場である1番線のホームに入るための整理券は手に入れられなかったのですが,他のホームには入ることができたため,ホームとホームの間の高架歩道橋からそらまるがホームで挨拶する様子を眺めていました(今思うとあんまり褒められたことではないですね……)。そのとき,そらまるがオタクでごった返している1番線ホームから,わたしと友人しかいない歩道橋に向かって手を振ってくれたんですよね。文章にしてしまえばそれだけのことかって思うんですが,当時はいたく感動したことを覚えていますし,その後色々なイベントに行くようになった決定的要因だったように思います。

徳島にいる間,えみつんとそらまるのニコ生公開生放送だったり,えみつんのお渡し会だったり,りっぴーが出現するクラブイベントだったり,色々なイベントに参加することができたんですが,最終的にいちばん記憶に残ったのは上記の駅長イベントでした。

tofubeatsというアーティストがザ・インタビューズに書いていますが,本当に,思いも掛けないところに何かが変わるキッカケがあるんだって思います。それまで家を出ることすら億劫だったわたしが,色んな地方に遠征するようになるんですから。4thライブに参加する前のわたしにこのことを伝えても,きっと信じてくれないだろうと思いますね。

以降のイベント参加記(抜粋)

ミュージックデリバリーDX公開生放送(5-11月,毎月末土曜)

りっぴーがパーソナリティのコミュニティFMの公開生放送が,毎月末に木場で開催されていたので,5月からおおよそ毎回参加しました。30分くらい前に席を取っておけば驚くくらい間近でりっぴーのリアクションが見られるという神イベントだったんですが,残念ながらつい先日最終回を迎えてしまいました。しかし,またいつか木場に戻ってくるというハナシもありましたので,気長に復活を待つつもりです。

みもりんライブツアー東京公演(6/28)

みもりんの1stライブツアーのトリを飾る東京昼夜公演に参加しました。特に夜公演は2階バルコニーの最前列で見ることができたのですが,同じ曲がここまで変わるのか,というくらい,アルバム各曲の印象がガラリと変わってしまったことを覚えています。特に「ユニバーページ」。会場がオレンジ一色に染まる最高の4分間でした。ちょうど公演当日がみもりんの誕生日で,お祝いの現場に同席できたのも嬉しかったです。

J Sumemr Festa 2014(7/13)

うっちーとくっすんが所属するJTBエンタテインメントのイベントでした。他のメンバーと一緒にμ'sとしてイベント出演しているときとは違う,事務所の先輩としてのふたりの姿を見ることができたのがよかったです。うっちーの「アップルミント」と「Breezin'」を初めて聞いたのもここだったんですが,うっちーの(ミニじゃない)初ライブには絶対行かなきゃいけないと確信しました。明日担当のオタクが書いてくれるかと思いますが,「アップルミント」は本当にエモいアルバムに仕上がっているのでお薦めです。

ランティス祭り 2014(東海6/19-20,関西6/27,東京9/14)

気づいたらμ'sおよびPrintempsが出演する回には全部参加していました。特に印象深かったのは東海1日めの嵐&停電です。とんでもない豪雨で,よもや中止か……と思われましたが,最終的には雨が上がり3時間押しで開演となりました。μ'sのメンバーがTwitterで心配のツイートを投稿していて,観客と演者が同じ緊張感を共有していることに妙な嬉しさを感じたことを覚えています。関西会場では徳島で知り合った福岡のオタクと再会したりしました(10月にうっちーイベで再度会うことになる)。


夏色Fighting! 発売記念サイン会(8/24)

バディファイトのED曲であるそらまるソロ曲のリリースイベントでした。やはりずっと5月の駅長イベントがイベントに出掛けるようになったキッカケだったので,そのことをそらまる本人に伝えられたのがよかったです。会場が普通の公民館だったので入場にとても戸惑った記憶があります……。

Animelo Summer Live 2014(8/29-31)

初のアニサマ!μ'sが出演する3日めはもちろん,1日めはジョルノが歌うfripSideが,2日めはみもりんがソロで出演するということで結局3日間参加してしまいました。「それは僕たちの奇跡」の初披露もここでしたね。「Hi! Hi! 最後まで駆け抜けるよ!」のところで全力で飛び跳ねられた楽しさが忘れられません。終演後も会場付近がオタクだらけだったので,何故かさいたま新都心駅で知らないことり推しオタクとKKEコールをしました……。

くすくすくっすん*さんくっすん祭り(9/5)

色々楽しかった気がするんですが,ラストに「LOVELESS WORLD」をくっすんがソロで歌ったりして(しかもバンドでスノハレ作曲の方が参加されていたりして)高まりすぎたために感想が吹っ飛んでしまいました。物販のくっすんフォトブックがいい感じでした。

にこりんぱな公開録音(10/5)

ラブライブ!としての本人が出演するトークイベントへの参加は実は初めてでした。臨機応変に突っ込んだりボケたりするそらまると,いい意味で雑なトークをかますりっぴー,そして謎に神掛かった発言がちらほら出てくるシカコの組み合わせは鉄板だと思いました。「シカコヤバイ」と思ったのはこのときが初です。

みらくる青空ナイト Vol.7(10/11)

不定期的に行われているそらまるのファンイベントでした。自作の使徒ぬいぐるみを被ってそらまるが登場したり,展示のあちらこちらに本人自作の飾り付けがあったりと,そらまるのエンターテイナー精神に感服したイベントでした。イベント内で上映されるムービーまでもが本人による自作だというハナシを後から聞いてビビりました。


Halloween Night(10/19)

うっちーのファンイベントでした。「居酒屋で最初に頼むメニューはなんですか?」という質問をアンケートに書いたところ,うっかり読まれて「とりあえず生!」との回答をいただいたので,以降イベントの打ち上げでは必ず生ビールを頼むようになりました。

東京工芸大学 第47回工芸祭 飯田里穂さん徳井青空さんトークショー(11/2)

東京工芸大学で行われたイベントだったんですが,そらまるが「大学時代に友達がいなかったからテスト前はコピー機横のゴミ箱から過去問のコピーを収集した」というハナシをされていて泣きました。りっぴーが「友達作ればいいじゃん!」と返していたのがよりいっそう悲しみを誘いました。

うっちー&くっすんの、みんなで○○!特殊講義 in 桜凛祭(11/3)

学習院大学で行われたイベントだったんですが,うっちーとくっすんがどちらも田舎から上京した大学生で,お互いに仲良くなりたいと思っている……という設定で書かれたシナリオの朗読劇が素晴らしかったです。翌週のサンシャインで行われたアップルミントのリリースイベントで,うっちーにこのイベントのときに登場したワードを話してみたところ,イイ感じの反応がもらえたのも嬉しい誤算でした。

イベンターってなんだろう

こうやって書き出してみると,どうしてこれだけのイベントに参加してきたんだろう……とふと疑問に思いましたが,結局「楽しいから」の一言に尽きますね。ライブで好きな曲を聞きながら飛び跳ねるのももちろん楽しいんですけど,好きな声優さんのトークを聞いたり,お渡し会などで直接作品の感想を伝えるのも,他のものに代えがたい充実感があります。そういった充実感と引き換えに,お金や時間がみるみる溶けていくんですケド……。

イベント以外の部分でも,一緒にイベントに参加した人と知り合うことができたり,自分か参加したライブの映像ソフトを見て当時を思い出してみたり,付随的な楽しみ方も色々あります。なんだかんだでイベントに行って後悔することってほとんどないので,もうしばらくはこの生活から抜け出せないだろうと思います。

今後のイベント参加予定

直近だと12月9日に行われるうっちーのライブイベント「アップルナイト」があります。本当にアップルミントには素晴らしい曲しかないので,どんなコンディションで参加しようとも最高のイベントになってしまうだろうという予感があります。他には,くっすんとPileさんが参加しているPlease&Secretの3rdシングルリリース記念のイベントだったり,大分で行われる有料ライブだったりに参加予定です。

これがラブライブ!Advent Calendarであるからには,やはり書いておくべきは5thライブでしょう。無事2日間とも参加できる準備が整ったので,今から最高のテンションで会場で死ぬことができるよう身辺整理を進めています。Sentimental StepSが流れたときにうずくまって動かなくなったオタクを見掛けましたら,わたしだと思ってそっとしておいていただければと思います。この1年間5thライブのために活動してきたと言っても過言ではないので,ベストコンディションで参加できるよう心がけたいところです。本番前にセトリ予想飲み会とかやりたい気持ちがあるので興味ありましたらご一報ください。

ラブライブ!関連記事

せっかくなので,過去に書いたラブライブ!に関係ありそうな記事をまとめておきます。

ラブライブ!の人気の理由を書いた記事です。

2期視聴時にTwitterに投稿した感想を並べたまとめ記事です。

4thライブ参加時の感想記事です。

おわりに

長々とお読みいただきありがとうございました。気が付くとあんまりラブライブ!とは関係のない記事になってしまいましたが,μ'sの中の人のことしか基本的には書いていないので許してください。この記事を読んで外の人だけでなく,中の人に興味を持っていただけたのであれば嬉しいです!次はイベントでお会いしましょう。

明日は徳島で知り合った福岡オタクこと@minami7srの担当です。よろしくお願いします!

ラブライブ!2期・感想まとめ前編

anime lovelive

第1話から毎週感想をだらだら呟いたので,自分で見返す用にまとめておく。各話のあらすじとかは後から追記するかもしれないし,追記しないかもしれない。それなりにボリュームがあるので前編(第1〜7話)と後編(第8〜13話)に分けることにする。

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