最強の在宅ワーク環境を作った
TL;DR
セイルチェアと電動昇降デスクの組み合わせすこぶる調子良いです
お前らも在宅環境に課金しろ
はじめに
ともあれ、世間は大在宅ワーク時代である。
特にわたしがやっているようなウェブ開発系の職種だと、猫も杓子も在宅ワークしている。 弊社も少なくとも今年の9月までは原則在宅勤務ということになった。
在宅勤務するとはどういうことか? 平日の5日間、朝から晩まで家で椅子に座ってワークするということだ。 ならば、机と椅子について考えなければならないだろう。
本稿では、我が家の在宅ワーク環境の変遷を追い、6月末の現時点で「完成」した最終的な構成を紹介する。
*本記事には一部アフィリエイトリンクが含まれますが、必ず該当箇所には (アフィリンク) と注釈を付けております。
ローテーブル時代
今の部屋に引っ越してからしばらく、家具はベッド、ニトリのクソ安いローテーブル、そしてもらいもののソファーくらいしかなかった。
ありもので済ませた結果、ローテーブルで座布団クッションに座って仕事をすることになった。
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ここがスタートだった。 しかし、当然ながら椅子がない状況は厳しい。
早々に腰に不穏な気配を感じ取ったため、緊急事態宣言が発動された頃に次の時代を迎えることにした。
ソファー時代
先に書いたとおり、この部屋にはソファーがあった。 ソファーとは座るためのものである。 であるならば、ソファーに座って仕事をすればいいのではないか。
その場合、問題になるのは机である。 ソファーの高さに合わせた机を用意しなければならない。 そこで、新たな机を導入することにした。
(上記アフィリンク)
高さを最大の56.5cmにすると、ソファーに座って仕事をするのにちょうどいいくらいになった。 ソファーの座面はやや硬かったが、前述の長座布団を敷くと十分戦える。
外付けのディスプレイも導入し、一応「椅子に座って仕事をする」というスタイルが完成した。 ローテーブル時代に比べると体勢には雲泥の差があり、これなら毎日の仕事にも耐えられた。
しかしながら、この状況が1ヶ月も続くと、徐々に問題点も見え始めた。
まずは机の狭さ。横幅85cmだと、スペース的にはラップトップとディスプレイでほぼいっぱいであり、昼食を取るにも不便である。
ソファーも1日10時間近く座っているとさすがに辛くなってくることがあり、世の中に「ワークチェア」というジャンルがある意味を体感し始めた。
ちゃんとしたデスクを設置すると部屋が狭くなることを嫌ってのスタイルではあったが、もう認めなければならないだろう。
ワークデスクと、ワークチェアが必要である。
ワークデスクの選定
設置予定の空間はそこまで広くないため、横幅は最大でも100cmくらいが妥当であろう、ということになった。
一方、奥行きはディスプレイを置く都合上、それなりにあったほうが良かろう、ということで100cm x 60cmのデスクを購入した。
(上記アフィリンク)
しかしここで、もう一つの有力候補が現れた。
同僚から教えてもらった FrexiSpot という電動昇降デスクのシリーズである。
これは、自分で組み立てて好きな天板と組み合わせることができるDIYタイプの電動昇降デスクである。 組み立てる手間はあるが、3万前後から購入でき、市販の電動昇降デスクと比べると明らかに安い。
また、ニトリの手回し式昇降デスクは2万円台であるから、それに1万円ほどプラスするだけで電動タイプを導入できるというのは魅力だった。 何より、こういうガジェット的なものを組み立てる、ということ自体がちょっと楽しそうだ。
そういうわけで、メモリー機能の付いている安めのモデルを購入することにした。
このシリーズは天板のサイズが100cm以上から対応しているので、いざとなったら先に購入したワークデスクの天板を外して使い回せばいいという魂胆だった。
これ以外のモデルだと、天板のサイズがもう少し大きくないと取り付けできない仕様になっているので、実質選択肢がなかったとも言える。
FlexiSpot の入荷予定が不明だったので、先に届いたワークデスクを使いながら入荷を待とうという作戦だったが、案外 FlexiSpot もすぐに入荷されて届いた。
そういうわけで、先に注文したワークデスクはワークデスクとして使われないまま、いきなり天板だけ昇降デスクに流用されることになるのだった……。
FlexiSpot の組み立て
組み立て途中の写真をあまり撮らなかったので、文章での説明が中心になってしまうが、書いていく。
まず、FlexiSpot のセットは脚だけとはいえ、かなり重い。 MAXまで昇降させたときであってもしっかり天板を支える都合上、30kgくらいある。 なので、そこそこの力仕事になることを覚悟してほしい。
とはいえ、脚の組み立て自体はそれほど難しくない。 説明書を見ながら付属の6角レンチでパーツを合わせていくのみである。 モーターやシャフトも良い感じにユニット化されており、特に技術的に難しいことはない。
脚が組み上がると、デスクの全体像が見えてくる。
問題は天板の装着である。
これには電動ドライバーが必要だ。 なぜなら、天板に自ら穴を開け、タッピングビス (木材に対してグリグリ潜り込んでいくタイプのネジ) をねじ込まなくてはならないからだ。 手の力だけではトルクが明らかに足らない。
なので、事前に東急ハンズや通販などで用意しておくべきだろう。 わたしの場合は、東急ハンズで店員さんに聞いて、目的を満たせる中ではいちばん安いモデルを購入した。 地味に5000円くらいかかる。
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人手の問題もある。
脚だけの組み立てならともかく、天板を取り付けるためには脚を何回かひっくり返したり、また戻したり、という作業が必要だ。 これを1人でやるのはなかなか厳しい。 可能なら誰か応援を呼ぶことをお薦めしたい。
わたしの場合は近所に住んでいるオタクに手伝ってもらった。
天板に対して脚を留める位置を仮決めして、下穴を開ける。 (後になって分かったことだが、下穴を開けても実際にネジ止めするときに精度が悪くてズレてしまったりしたので、あまり下穴に意味はなかったかもしれない。)
天板に、付属のタッピングビスで下穴を目安に組み立てた脚を取り付けていく。
ちなみに、FlexiSpot E1の脚セットに付いてくるビスはSt4.2という種類で、長さは2cmほどある。 ネジ径からすると、下穴は2mm〜3mmくらいの穴にするのが良いらしい。 脚側の金具の厚さが1cm弱あるので、板側にはおよそ深さ1cmほどの穴が開く計算になる。
ここで問題になるのは天板の厚みである。
通常、それなりの大きさの、まともなテーブルの天板は厚みが2cm以上あるので問題にはならないだろう。 しかし、今回使い回そうとした天板はパーティクルボードという材質で厚みは1.5cmしかなかった。 1.5cmの厚みのうちの1cm分は穴開けされるということになる。
果たして強度的に大丈夫なのか……? 折れたりするのではないか……? という不安があった。
結論から言うと、これは大丈夫だった。
特に板が割れるということもなかったし、脚もしっかりと取り付けることができた。
しかし、天板自体の剛性にはやや不安が残る。
元々のワークデスクの構造では、フレームが外周部と中央部で支えていたため問題にはならなかったが、新たに取り付けたFlexiSpot E1の脚は構造が異なるため、場所によっては体重を掛けるとややたわみが発生する。 脚自体の耐荷重は70kgだが、この分だとMAXの荷重を掛けることは避けたほうが良いだろう。
もし新たに天板を用意するのであれば、厚みが十分な、剛性に不安のない板を用意することを薦めたい。
補遺1.
コントロールボックスやコントローラーを取り付けるためのネジも脚セットに付いてきたが、これは板の厚みに対して明らかに長すぎたので、使わなかった。 代わりに、両面テープで接着することにした。
当初、適当にコンビニで買ったナイスタックで接着しようとしたところ、数時間で剥がれてきてしまったので、3Mの両面テープで再度接着し直した。 3Mの両面テープに切り替えてからはまったく剥がれる様子がないのでこの点は解決。
3Mは神である。
補遺2.
FlexiSpot のサイトの作りがやや微妙である。
在庫がなくても商品ページの「次へ」ボタンが押せて注文できてしまったりする。
わたしはそのパターンで注文を確定させてしまったので、オーダーのステータスがしばらく「処理中」のままだった。 そのため、入荷後商品が届くまでは、正しく注文が処理されているか不安だった。 また、注文について一度サイトのチャットから問い合わせてみたものの、それに対する返信もついぞなかった。
ちゃんとモノ自体は届いたし、特に品質面でも文句はないのだが、サポート体制という意味では不安がある。
公式Twitterアカウントの日本語も若干怪しいので、日本語ネイティブのスタッフはいないのかもしれない。 多少の安さの代償ってことなのでしょう。
ワークチェアの選定
昇降デスクが完成した。
しかし椅子がない。 椅子がなければデスクが使えない。 ので椅子を選ばなければならない。
椅子については正直結構悩んだ。
アーロンチェアやエルゴヒューマンという名前は知っていたものの、それらの高価なワークチェアを買うのはハードルが高い。
そういうわけで
- 安いけどそれなりに使えそうなニトリとかのモデル
- 高価なワークチェアの中古
あたりをターゲットにして情報収集した。
安いモデルについてはニトリのクエトで十分だとか、IKEAのジェネリックアーロンが良いとか聞いた。
高価なワークチェアの中古については近所のリサイクルショップに出向いて試座などしてみたが、正直ネットで見るよりも状態が微妙なものが多く、中古に対する抵抗感を増す結果となってしまった……。
ちゃんと実物を見て満足できるものを選べばいいとも思ったが、残念ながら出向いたショップにはこれだ!と思えるものはなかった。
もう少し有名モデルの試座をしてみたいと思ったので、大塚家具のショールームにも行った。
オカムラ、ハーマンミラー、関家具など、有名メーカーのモデルがひと通りあり、特に店員さんに話しかけられることもなく自由に座れるのでかなり良かった。
ひと通り試してみて、その中で特に感触が良かったのは
- ハーマンミラーのセイルチェア
- スチールケースのシンクチェア
の2つだった。
セイルチェアは新品で8万円ほどで買える (他の有名製品に比べれば) リーズナブルなモデルである。
それでいて調整機能の充実度は20万円ほどするアーロンチェアと遜色なく、座ったときの背中のサポート感も印象が良かった。 何より見た目が特徴的である。
シンクチェアは新品で13万円ほどで、そこそこのお値段。
座ったときは横幅が広めの割にはしっかりとサポートされる感覚があり、体勢の自由度という意味で魅力的だった。 標準でランバーサポート機構も付いているようだ。
ちなみに、オカムラのシルフィーとかも良さそうだったのだが、弊社オフィスの椅子がオカムラ製だったせいか、見た目の仕事感 (個人的な印象です) が強かったので候補から外した。
セイルチェアならがんばれば新品でも買えないことはない。 一方、シンクチェアの方は値段的に厳しいので買うなら中古になる。
そういったことを勘案した結果、見た目的なおもしろさもあり、新品で12年保証が付くセイルチェアを購入することにした。
オタクに「渡辺曜なら (??) セイルチェアでしょ」と言われたのが決め手という説もある。
色などカスタマイズすると納期が数ヶ月単位でかかるそうなので、在庫のあるオールブラックモデルに決定。 この色なら今後どんな部屋に引っ越しても安心だし。
(上記アフィリンク)
補遺3.
セイルチェアは最終的に楽天のショップで買った (大塚家具さんごめんなさい) のだが、ポイントなどが付いて実質的には7万円台くらいになった。
正規代理店とのことなのでサポートも安心だしありがたいことですね。
最高の在宅ワーク環境、完成
そんなわけで、最高の在宅ワーク環境が完成しました。
ワークデスク
- FlexiSpot E1 の脚
- ワークデスク (アフィリンク) の天板
ワークチェア
- ハーマンミラー セイルチェア (アフィリンク) (オールブラック、アジャスタブルアームのモデル)
その他
- 外付けディスプレイ DELL P2419HC
- スピーカー BOSE Companion 5 (生産終了)
マジなところ、腰痛という概念が消失しました。すごい。
俺はハーマンミラーの椅子に座っているぞ、という所有欲も満たされて大変良いです。
新品にして良かった〜〜!
椅子に座る体勢に飽きてきたら、おもむろにデスクの昇降ボタンを押します。
すると、スタンディング体勢に移行できる!!
ミーティングの時間とか、スタンディングにしておくと集中が続いて良い〜〜
この辺、手回し式の昇降だったり、メモリー機能がない (上下ボタンを押し続けないと動かない) モデルだと億劫になっちゃったと思うので、このモデルにしておいて良かったなと思うところです。
総工費
最強環境を作るために掛かった費用をまとめておきます。 (スピーカーやディスプレイは除く)
- ハーマンミラー セイルチェア (アフィリンク) 83,600円
- FlexiSpot E1 31,445円 (5%クーポン適用済みの価格)
- ワークデスク 幅100cm 奥行60cm 耐荷重50kg 100-DESKF003 (アフィリンク) 8,680円
- 電動ドライバー BLACK&DECKER KR112 5,217円
- 穴開け用ピット 木工・樹脂用ドリル刃 2.0mm 495円
- 3M Scotch 凹凸面用 397円
- 合計 129,834円
うーん、大幅に定額給付金を超えましたね!
でも快適だからオッケー!!
バイバーイ