ハルヒと七夕と夜の交差点
ハルヒという作品は、オレに七夕という記念日を再び意識させてくれた。いつの間にか忘れていたささやかな風習。笹の葉に吊り下げられた十人十色の願い。天の川によって断絶された織姫と彦星のロマンティックな伝説とか。
織姫と彦星の話を聞くたびに、オレは織姫と彦星の間に16光年という途方もない距離が横たわっていることを思い出す。たとえ電話でやり取りをしたとしても、彦星の発した第一声を織姫が聞くのに16年、織姫の返事を彦星が聞くまでにまた16年かかる。「光の速さで8年かかる距離なんて、永遠ていうのと何も変わらない」。なんとなく、「ほしのこえ」の一説が脳裏に浮かぶ。
もう日付は変わってしまったけれど、もし短冊があるなら何を書くだろう。2007年の七夕は雨こそ降らなかったものの曇り空。残念ながらヴェガもアルタイルも見えなかった。