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影響される僕ら

とかく子供である僕らは、見聞きした作品に影響されやすい。ある本を読んだ翌日にはその本の登場人物の口調を真似し、ある映画を見た翌日には映画のサウンドトラックをハミングする。言い方を変えれば、世界と自分の境界が曖昧なのだ。外側の情報は僕らを強く揺さぶり、僕ら自身を書き換えていく。そうやって書き換えられることが、影響されるってことなんだと思う。そして、大人になるということは、世界と自分の境界が明確になることなんだと思う。

同様に、僕らは接するメディアにも強く影響される。例えばテレビ。例えばネット。そういう成長期の人間にとって、メディアと長く接することはときに悪影響をもたらす。僕らはメディアから流れ続ける情報に対して、ある種の防衛をする必要があるのだ。

それは、テレビや新聞だけに限ったことじゃない。インターネットにも捻じ曲がった情報が溢れている。ネットに依存していると、テレビや新聞などのマスメディアは間違っていて、2chを取り巻くインターネットの言論は正しいと無意識に信じてしまう傾向がある。これは僕自身にも言えることだ。

そこまで明確に正しいものと間違っているものを区別している訳ではないにしても、2chやそれにまつわるサイトの情報を安易に受け入れてしまう土壌というのは、少なくない人の中に存在していると思う。その中でも特に最近顕著なのが、中国や韓国を嫌う考えだと思うわけで。

左翼や右翼という言葉はよく分からないし、実際に中国や韓国がどういう国であるかも、僕は知らない。でもだからこそ、ネットだけの情報を鵜呑みにしてそれらの国が悪いものであると信じる気にはなれない。実際、リアルで僕が知っている中国人は変な奴だったけど……中国人はそういう人ばっかりだという証明にはならないだろう。

ソースのないニュースを鵜呑みにしてしまうのはやっぱり危険なことで、それはテレビや新聞に限らず、インターネットを含む全てのメディアに言えること。無論、事実を知った上で批判をするのなら構わないけれど、ただ周りがそう言ってるという理由だけで自分も同調してしまうのは、ちょっと問題があるんじゃないの、というよくある結論。