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ラブライブ!2期のために地デジ環境を導入した

今住んでいる実家には地デジ環境がなく、2014年になっても未だにCATVのデジアナ変換による映像をアナログテレビで視聴していた。元々テレビへの個人的な需要が薄かったこともあり、これまで特に視聴環境の関連で困ることはなかったのだが、ラブライブ!にドハマりしたことによって状況が変わった。ラブライブ!2期を最速リアルタイム試聴する環境、すなわちTOKYO MXの快適な視聴環境が4月6日22時30分までに必要である。

というのも、この地域ではTOKYO MXの信号はデジアナ変換によって提供されていないからだ……。幸い、この地域は東京スカイツリーから発せられるTOKYO MXの信号を大気から受信できる範囲内にあるようである。そこで、地デジアンテナとチューナーを導入し、TOKYO MXの視聴環境を整えることにした。

アンテナ

実家にはテレビ用の壁内配線があることから、本来的にはその配線の元に地デジアンテナを繋ぎ、各部屋に地デジ信号を行き渡らせるのが正攻法であると言える。しかしながら、これには業者による工事が必要であり、数万円の工事費が掛かる。ラブライブ!2期放映までの時間がないことと、出費を最低限にしたいという事情もあり、この方法は断念した。

次善の策として、個人でも設置が可能なタイプの屋外・屋内両用タイプのフラットアンテナを購入し、屋内の比較的電波状況のよい場所に置くことを考えた。この地域は東京スカイツリーから見て中電界と呼ばれる範囲に属しており、貧弱なアンテナをテキトーに置くだけで受信できるほど強い電波は届いていない。そこで、ブースター付きのモデル(総合利得30db弱)の導入を検討した。

アンテナの機種としては、DXアンテナのUAD1900やマスプロ電工のU2SWL20Bなどが候補に挙がった。しかし量販店の在庫の関係から、時間もなかったこともあり、サン電子のSDA-20-2-Wを購入した。この製品にもブースターが付属しており、総合利得としては前に挙げた2製品と同等以上のものである*1

地デジチューナー

実家にはアナログテレビしか存在しないので、地デジチューナーを新たに購入してアンテナと接続するか、もしくは地デジ対応のテレビを新たに買う必要がある。今回は、費用を最低限に抑えつつ、なるべく色々な場所で地デジを視聴できるようにしたいという目的があったので、Sonyのnasneを購入することにした。

nasneは、単体としては地デジ録画サーバー・メディアサーバーとして動作し、PS3VitaSony製のスマートフォンなどを通じて地デジ番組のリアルタイム視聴・録画操作・録画番組の視聴などを可能とする機器である。また、DTCP-IP対応のDLNAクライアントさえあれば、Sony製以外のスマートフォンやPCからでも前述の操作が可能となる。nasne自体は1TBのHDDを内蔵しており、通常の使い方ではまず容量は不足しないだろうと思われる。

設置


アンテナ(とブースター)とnasneをそれぞれ同軸ケーブル(3メートル長)で接続し、nasneをブロードバンドルーターのLANポートにLANケーブル(10メートル長)で接続した。これにより,LAN内のPS3やPCからnasneへのアクセスが可能となる。接続後にブラウザ経由でnasneの設定画面を開き、TOKYO MX(UHF16ch)の受信レベルを確認しながらアンテナの位置・方向を検討した。最終的に、TOKYO MXの受信レベルは(nasne設定画面の表示で)53〜56程度となり、PS3その他の機器から問題なく視聴できるレベルに到達した。

当初の設置時は、PS3torneアプリから地デジの番組を視聴した際に、映像がカクついたり音声が途切れるなどの現象が頻発し、受信レベルの不足を疑ったが、どうやら当初PS3Wi-Fiで接続していたために帯域が不足していることが原因であるようだった*2PS3を有線LANで接続したところ、これらの問題は解消された。

同軸ケーブルはアンテナとnasneを繋ぐものだけあれば十分だと考えていたが、アンテナとブースターの接続にも別途必要で、やや焦った。nasneに付属している短いものが余ったので、それを使うことで事なきを得た。

DTCP-IP対応DLNAクライアント

Windows PCから番組を試聴するにはDTCP-IP対応のDLNAクライアントが必要となる(メーカー製PCの場合、プリインストールされている場合もある)。残念ながら有料ソフトしかないので、SoftDMA 2(ダウンロード版4980円)を購入した*3MacBook Pro(Early 2011)のBootcamp環境では視聴に問題は発生しなかった。

スマートフォンタブレットについては、Sony製ならプリインストールの対応クライアントが、iOSAndroid用にはTwonky Beamという対応クライアントがある。Twonky Beamでの視聴を行うにはアプリ内課金で該当機能をアンロックする必要があるが、700円程度なので躊躇せずに購入できるレベルだと思う。

可能になったこと

  • PS3での地デジ番組の録画と視聴
  • スマートフォンでの(以下同じ)
  • Windows PCでの(以下同じ)
  • 出先からの録画予約(CHAN-TORUによる)

番組表がヌルヌル動いたり、番組表から録画予約ができたり、Twitterニコニコ実況のコメントを見ながらテレビを試聴できたりするので地デジとnasneの組み合わせはスゴイ。アナログ時代からすると隔世の感がある。

不可能なこと

  • 2番組以上の同時録画もしくは視聴
    • ただし下記は可能:番組を録画しながら同じ番組を視聴
  • PS3に繋がっていない)アナログテレビでの視聴
  • MacLinux環境での視聴(対応ソフトが存在しない)

nasneにチューナーがひとつしかないので、2番組以上の同時視聴ができないことは当たり前なのだが、なんとなくPS3で視聴しながらスマホでも同時視聴するような使い方を想定していたので、アンテナやnasneを設置してから制限に気付いて結構悲しくなった。また、Windows PC用のDLNAクライアントが割とイイお値段することも若干の残念感があった*4

掛かった金額

アンテナ代 11600(内配送料500)
nasne代 23450
同軸ケーブル 1390
DLNAクライアント代 4980
合計 41420

!!!思ったよりも掛かっている!!!

時間に余裕のある人はAmazonとかで買うと数千円くらい安くできる気がする。

*1:ただし、ネットで軽く調べた限りでは品質がよくないという話があったので購入をやや躊躇した。

*2:PS3Wi-Fiモジュールの性能がよくないという情報を見掛けた。

*3:DiXiM Digital TVというソフトもある。番組視聴についてはどちらも同等の機能を備えているので、どちらにするかは値段や好みの問題だと思う。

*4:同じ額をスクフェスに課金するのは大丈夫なのに……。