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森田監督の「負けました」発言について

この記事読んで森田監督がそういうことをブログに書いてたって知ったんだけど、一応原作も読んでいる一人のファンとしては、必ずしもこの発言がアニメにとってマイナスではないと思う。

原作はとても面白いし、ストーリーの軸組みや人物描写にもしっかりした基盤を感じる。でも、やっぱり作品の中に漂っているあの悲壮感が好きになれない。もちろん「子供たちが死に向かいあいながら戦う」っていうそもそものコンセプトを全否定するわけじゃないんだけど、ああやって自らの死と引き換えに世界を守って、その結果得るものが何もないのでは救いがなさ過ぎる。

私が、原作で嫌いなところのひとつは、子供たちの死に行く運命を作者が肯定してしまっているかのように感じられる点です。だから、私が鬼頭さんに頼んだ一言がすべてを言い表しています。

「子供たちを・・・・助けていいですか?(・・・はネタバレ防止のため略)」
これに対する、鬼頭さんの返答は
「魔法を使わないならいいですよ」
です。

だから、森田監督のこういう発言を聞いて、原作とは違った方向性の「ぼくらの」を見れるかもしれないことに期待を抱いた。この引用部ではっきり示されているように、森田監督は決して無理やりな世界観のねじ曲げをして子供たちを助けるのではなく、あくまでも「ぼくらの」の軸組みに沿った形で改変を行うと言ってくれている。一部の原作主義者でもなければ、きちんと理にかなった形で改変する分には、そこまでの反論は来ないんじゃないか?

とはいえ、公の場でこういうぶっちゃけ発言をしちゃうあたり森田監督は不器用だなあとも思うんだけど、オレ自身は監督の率直な姿勢が見ることができてむしろ好感を持った。「猫の恩返し」とか超好きだし。

そういえば、オープニングで全力疾走している少年がウシロだとは気づかなかったな。原作では描かれることのなかったウシロの全力疾走が、本編にどう絡んでくるのかがちょっと楽しみ。あと、主題歌の「アンインストール」と共に、それぞれのキャラクターの側面を鮮やかに見せてくれるオープニングの構成は今期のアニメの中でもトップクラスに好きってことを書いておく。